Qt Creator 4.5.0 をリリースしました

この記事は The Qt BlogQt Creator 4.5.0 released を翻訳したものです。
執筆: Eike Ziller, 2017年12月07日

本日 Qt Creator 4.5.0 をリリースいたしました。

CMake のサポート

プロジェクトモードの UI の設定の変数がプレフィックスでグループ化されるようになり、ブール型とパス向けに専用のエディタを用意しました。また、変数の型の変更が可能になり、間違って追加されたものを戻せるようになりました。また、Qt Creator の外部で行われた変数の変更の処理も改善しました。変更の通知では、ディスク上の変更とキャッシュの情報との差分を詳細に表示するようになりました。

Android 対応

Integrated Adnroid SDK package manager - Qt Creator 4.4

Android SDK ツールの 25.3.0 以降、Android SDK のパッケージの管理をする UI のツールがありませんでした。このため、Qt Creator 自体にそういう機能を追加しました。残念ながらその SDK が提供している SDK の管理のコマンドラインツールで、Windows 上でのパッケージのアップデートができなくなり、JDK 9 では動かなくなったため、Qt Creator でも同じ状況になっています。また、コンポーネント不足や最低バージョンに達してないなどの SDK のインストールの問題に関しても詳細な情報を提供できるようになっています。

Qt Creator ではこのバージョン以降、ローカルへのデプロイや Ant のサポートはなくなります。ちなみにこの2つのサポートは遠い昔に切れていました。

その他の改善

ファイルシステムのナビゲーションペインをもっと使いやすいようにする対応をはじめました。ファイルシステムのツリー表示が可能になり、コンピューターやホームディレクトリ、デフォルトのプロジェクトディレクトリ、現在開いているすべてのプロジェクトのルートディレクトリをルートノードとして選択できるようになりました。今後もいくつかの改良を予定しています。

Locator はコード補完と同じようにキャメルケースのマッチングに対応しました。例えば、「c andesu」と入力すると「AndroidDebugSupport」クラスにたどり着けます。

Windows では Visual Studio Build Tools 2017 の検出を修正しました。

iOS では、シミュレーターアプリケーションの動きを変えてしまうため、Xcode 9 のシミュレーターデバイスの種類のスイッチメカニズムを変更せざるをえませんでした。

Tools > External > Text > Sort Selection を過去にお使いで、この便利な機能がなくなってしまったとお思いの方がいるかもしれません。実はなくしたわけではなく、外部ツールとしての扱いをやめ、ちゃんと対応をし、Edit > Advanced > Sort Selected Lines という形に変更しました。

この度のリリースには様々な改善や修正が含まれています。詳細は change log をご覧ください。

Qt Creator 4.5.0 を手に入れよう

オープンソース版は Qt のダウンロードページ より、商用版は Qt Account Portal より入手可能です。オンラインインストーラー経由でのアップデートも可能です。何か問題を見つけた場合には バグトラッカー へ報告をお願いします。IRC の chat.freenode.net の #qt-creator や Qt Creator のメーリングリスト では開発者と直接コンタクトを取ることもできます。


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